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ワインの歴史

Yarra Valley (ヤラ・バレー)

Yarra Valley

ヤラ・バレーはメルボルン北東45kmに位置し、ヤラ川に沿った非常に景色の美しいところである。ヴィクトリア州で最も古い産地で、初期のヴィクトリア州のワイン産業をリードしてきたが、フィロキセラとその後の酒精強化ワイン、甘口ワインの嗜好の変化について行けず20世紀前半に衰退した。復活したのはワインブームの1960年代。
現在、オーストラリア屈指のピノ・ノワール(ニュイよりもボーヌに近いタイプ)の産地として知られている。また、上品で長寿のシャルドネやリースリングの白もいいが、良質のカベルネ・ソーヴィニヨン、メルロ、シラーズの赤も生産されている。

変化に富んだ地形で、川沿いの平地から急斜面にも畑が造られている。気候も一様ではないが、総体的には、最も温暖とされる場所でも、オーストラリアの中では冷涼な気候に分類される。涼しい期間が長く、夜、霧の発生が多い。葡萄の芽が出始める春先の霜に襲われることもあり、単収は高くない。
土壌は、灰色から茶褐色の砂土もしくは埴壌土の表土で、酸度が比較的高く、肥沃度は低く、水はけがいいものと、肥沃な赤色の火山性土壌がある。

ワイナリーとしては、あまり大型のものは少なく、、比較的小規模なものが多く、また農業経営を兼ねているワイナリーもあり、それぞれのワイナリーが特色のあるワイン造りを行っている。
この産地に注目して、進出したNSW州のDeBortoli(デ・ボルトリ)St Huberts(セント・ヒューバーツ)が、共に先導者の役割を果たした大手ワイナリーであろう。海外資本では、フランスのモエ・シャンドンのDomaine Chandon(ドメーヌ・シャンドン)。最良の発泡性ワイン産地としての礎を築いている。
ヤラ・バレーは、今後とも拡大していくものとみられているが、この産地はメルボルンに非常に近いことから、都市化の波にさらされており、産地として土地がどのくらい守れるかという大きな問題をも抱えている。

 

Geelong (ジロング)

Port Phillip湾を挟んでメルボルンの対岸に位置するジロングは、ヤラ・バレーと並び、ヴィクトリア州の古い歴史を持つワイン産地である。1875年にオーストラリアで、初めてフィロキセラがこの地で発見された。当時としては、フィロキセラを防除する方法がなかったので、政府の決定によってジロングのブドウの木はすべて抜かれることになり、これによりジロングのワイン生産は消滅、以後80年間中断されることとなった。

葡萄栽培は1966年、ワインの生産は1970年代初めに再開された。
気候は、海の影響を強く受け、冷涼ではあるが、春先の霜の害や開花期の強い風などで葡萄栽培には厳しい気候であるが、長い日照時間と涼しい乾燥した秋が、ブルゴーニュ品種を完熟させ、シャルドネやピノ・ノワールから良質のものができることで注目されている。

Geelong

現在、産地としては小型で、ワイナリーの数も少なく、大ワイナリーもない。ヤラ・バレーと異なり、メルボルンから距樅的に離れているので都市化の波にさらされることもなく、土地価格も高騰しないことから、ワイン産地として今後の発展が期待されているところである。

なお、ジロングの対岸にあるMornington Peninsula(モーニントン・ベニンシュラ)は、1970年代に、その冷涼な海洋性気候が見直され、新しく開発されたワイン産地である。
三方を海に囲まれたこの半島の地は、海洋性の気候で、海風の影響で気温は低い。
ボルドー品種よりブルゴーニュ品種に向いている。野心的な栽培者やワイン生産者が多い。ワイン愛好家にこの地のピノ・ノワールやシャルドネの人気が高く、瞬く間に、トップ産地の地位を確保した。