
<ムーラン・ナ・ヴァン>は村の名前ではない。トラン村近くの丘に有名な風車があって、1930年歴史的建造物に認定され、「ボジョレーの領主」と呼ばれ、シンボルになっている。
その風車から取った愛称である。
「Crus-Beaujolais」の中で一番小さい産地。ボジョレー北部を東西に流れるモヴェーズ川沿いに広がっている。
ムーラン・ナヴァンの南西部で、全体的になだらかに東に向かって下る丘陵の斜面に畑がある。土壌は大きな結晶の花崗岩質土壌。
畑はフルーリとモルゴンに挟まれた西側の奥手の山側にあり、「Crus-Beaujolais」の中では一番標高の高い位置(700m)にある。
モルゴンは、<Crus-Beaujolais>の中では、力強く厚みがあって、その肉付きの良さを特徴としている。
が、モルゴンは全体としては花崗岩土壌だが、中央部から北西部にかけては特有の片岩質を含んだ傾斜の強い畑が多い。
1988年、10番目のクリュとして、<Villages>から昇格し、独自のACになったが、畑はボジョレーでは一番古く、ローマ時代からのもの。
「Crus-Beaujolais」の中では最も南に位置し、6ヶ村を含み、栽培面積も一番広い。<Beaujolais-Villages>も造っていているが、方岩と花崗岩の混じった土壌の畑だけからブルイィを名乗れるワインを造れる。
ワインは果実香豊かで、軽妙・爽やかだが、寿命は短い(4年以内)。