BORDEAUX
WineMap-Bordeaux

ボルドーはフランスのAOC(原産地統制名称)ワインの約4分の1に当たる膨大な量のワインを産出する。 質においても、並酒から最高級ワインに至るまで幅広く、多彩な銘醸地域である。

また、歴史的に英国領だったこともあり、広く海外で愛飲され、現在でもその多くが輸出されている。仏経済を大きく左右するワイン産業の一大拠点で、 12,500のワイン生産者、57の共同組合、400のネゴシアン、130の仲買人がいる。

銘酒がシャトーワインであることが大きな特色、7対3で赤が主体。

欧州の最大級の森林が大西洋の潮風を防ぎ、海に近いこともあって夏の暑さを和らげ、気候は至って温暖。葡萄栽培には最適である。フランス南西部を流れるガロンヌ河とドルトニュー河が合流し、ジロンド河となって大西洋に流れ込む。生産地はその流域にある。

そのワイン産地は、地図に示すように、大きく5つの地区に分けられる。

1. Médoc (メドック)
2. Graves (グラーブ)
3. Entre-deux-Mers (アントル・ドゥ・メール)
4. Libournais (リブルネ)
5. Blaye & Bourg (ブライ・ブール)
メドック、グラーブ、リブルネ地区には、ワインの格付け(Crus Classés)がなされている。その格付けシャトーの詳細情報はそれぞれのAOCの中に載せた。(AOC格付け参照)

 


 

BORDEAUX

港町・ボルドー

ワインの積み出し港として栄え、古代ローマの時代から重要な商業都市(自由都市)であったガロンヌの港町・ボルドーは、その輝かしい歴史と共に、河が三日月形に湾曲していることから「月の港」として、2007年世界遺産に登録されている。

18~19世紀の都市計画によって生まれた調和のある街並みと、近年のガロンヌ河岸の再開発が評価された。ジロンド県の県庁所在地で、フランス南西部の中心的な都市である。

 

AOC詳細
ボルドー全域の ”地域AOC”

Bordeaux ボルドー

AOC(原産地統制名称)では、<地域><地区><村>と小さくなるにつれワインの質に対して厳しい規制が採られている。
<地区><村>の規定にあわないタイプのワインを造った場合は、より広い範囲のこの<地域AOC>名称である、

"Bordeaux (ボルドー)"
"Bordeaux Superieur (ボルドー・シュペリウール)"

を名乗ることになる。

多種多様な土壌、ぶどう品種、ミクロクリマ(微小気候)により、様々なタイプがあるが、ボルドーの基本的な特性は持っている。
”Bordeaux”を名乗る<地域AOC>には、以下のものがある。

・Bordeaux Sec
・Bordeaux Clairet
・Cremant de Bordeaux
・Bordeaux Haut-Benauge

生産量
赤・ロゼ:2,317,831hl(45,883ha)、
白:311,832hl(6,263ha)
主品種 赤:カベルネ・ソヴィニョン&フラン、メルロ、マルベック、白:ソーヴィニヨン・ブラン、セミヨン、ミュスカデル

 

Bordeaux Superieur


(ボルドー・シュペリウール)

"AOC;Bordeaux" は、最大生産量は55hl/ha、最低アルコール度数は10度だが、この"Bordeaux Superieur"の方は、1ha当たりの生産量制限が少し厳しく、(-10%)。最低アルコール度数も10.5度。従って、この"Bordeaux Superieur"の方がより熟成の可能性を持ち、若干上質。

生産量 赤: 434,431hl(9,534ha) 白:3,033hl(76ha)

ジロンド河

*このAOC:ボルドーとボルドー・シュペリウールは、ボルドーの販売される赤ワインの全生産量の4分の3を占める。
ボルドーと呼ばれる地域はもともと広いうえに、20世紀の終わり頃からますます拡張されていった。従って、なかには、魅力的なワインを造ろうとする志や能力に欠けるワイン生産農家もまた多く存在するのも事実である。
ボルドーワインの総てが最高の品質と言うわけではないことを知ることが大切。