LANGUEDOC-Roussillon

WineMap-Roussillon(ルーション ワイン地図)
フランス本土の最も南に位置し、スペインと国境を接するルーション地方の中心都市ペルピニヤンは、バルセロナに次ぐカタロニア第2の都市で、独自の文化を持つ。

フランスというよりスペインという印象が強い。フレンチ・カタロニアのアイデンティティはこの地方の誇りで、赤と黄色のカタロニアの旗があちこちに掲げられ、村の広場では人々が厳かに民族舞踊サルターナを踊っている。

多くの人は今もカタロニア語を母国語として話している。この地を「北カタロニア地方」と呼び、独自の文化を守り続けている地方である。夏のリゾート地としても人気が高い。

この地方は、地中海気候の影響を強く受けるピレネー山麓の葡萄栽培地と言う事ができるが、Banyuls(バニュールス)に代表される、この地方ならではのワインがあって、歴史ある伝統と共にユニークである。

Catalunya

 

AOC詳細

Côtes du Roussillon コトート・デュ・ルーション

Roussillon Vallay

ルーションは、地中海、ピレネー山脈、葡萄畑の続く渓谷と多彩な自然に恵まれた景勝地。
中でもピレネーの山々の雄姿はすばらしく、ほぼ1年を通じて雪に覆われている。また、深い山間には初期ロマネスク様式の教会や修道院が残る秘境の村が点在する。

ルーションの風土はフランスというよりスペイン。それは、民族的起源が国境に接するスペインのカタロニアにあるからである。 ルーションの特産は、<天然甘口ワイン>だが、下記に示した品種のアサンブラージュの伝統的な濃厚な<赤>がある。

  • 品種
     <赤>カリニャン、シラー、ムールベードル、 グルナッシュ、マカブー
  • 生産量
     196,306hl (5,865ha)

 

Côtes du Roussillon VIllages


(コトート・ド・ルーション・ヴィラージュ)

このAOCは、テット川とアグリ川沿いの渓谷に畑が広がっている。畑は32ヶ村にまたがっている。 <赤>のみに適応されるが、ワインの質は格上で、長期熟成タイプのものも少なくない。 アルコールドの高い、コクのある力強い濃い赤色のワインで、ダンニンが多いから数年の熟成後、開花する。

生産量
 70,370ha (2,200ha)196,306hl (5,865ha)

Côtes du Roussillon Les Aspres


(・・・・・ルーション・レ・ザスプル)

このAOCは、ペルピニアンからピレネー山脈までの間の内陸部に広がる、レ・ザスブル地区とレ・ザルベール地区の37ヶ村で造られる<赤>のみ。 3品種以上のアサンブラージュが規定されている。シラーとムルヴェードルの占める割合が多く、力強く濃厚な<赤>である。カリニャンとグルナッシュも使われている。出荷は12ヶ月以上の熟成が必要。 2004年認定された新しいAC。

Côtes du Roussillon

Collioure コリウール

Collioure

このAOCは、地中海に面し、スペイン国境に接する片岩質の段段畑。AC・バニュルスと同じ地域にある。

グルナッシュ・ノワール種を使い、<赤>と<ロゼ>を造る。
伝統的長期醸造の、色の濃い、力強いワイン。10年ほどの熟成可能。アルコール度が高く、「頭がくらくらして口や喉が焼けつく」などと言う人もいる。
<ロゼ>は、爽やかで、香り高い。

コリウールは地中海に面し、コバルト・ブルーの海が美しい入り江の漁港。明るい陽光と鮮やかな色彩にあふれるこの村は、マチスやピカソなどの画家を魅了した。特にマチスは、この地で色彩の解放を謳う20世紀初頭の絵画運動・「フォーヴィズム」を開花させた。
また、香り高いアンチョビの産地で、美食の村でもある。1994年には、「すばらしき美食の地」に認定されている。
  • 品種
     グルナッシュ・ノワール、ムールベードル、マカブー、マルサンヌ
  • 生産量
     17,637hl (529ha)