LOIRE-品 種
ロワール河流域は、どちらかと言えば、ブルゴーニュと同じように、多くは、単一のブドウ品種でワインを造っているが、栽培品種は、ブルゴーニュと違って多い。それが多様なロワールの特色あるワインを生んでいる。

 

Grolleaut グロロー

Grolleaut
半甘口のロゼ・ダンジュでよく知られるグロロー種は、ロゼ・ド・ロワール、ソーミュールの発泡酒の生産にも使用されている。
又、繊細でフルーティーな若飲みタイプの赤ワイン用としても、ロワールで栽培されている。

わずかなタンニンによる骨組みを持ち、スミレ、西洋スグリのような小さな赤い果実を思わせる繊細なアロマを醸し出す。

 

 

 

Gamay ガメイ

Gamay
ガメイ種は収穫量の多い品種で、ガメイ・ボジョレー種とも呼ばれ、この品種とその地域を切り離すことができない。
世界で生産されているガメイ種のうち60%がボジョレー地方で栽培されており、その痩せた酸性の花崗岩質土壌が、フルーティーでフレッシュなワインを生み出す。

またロワール河流域でも栽培しており、北部の気候がこの品種には適している。
軽いタンニンはそのフルーツ感を強く出すと同時に、わずかな酸味によって強調され、爽やかな味わいが楽しめる。

 

 


 

Malbec マルベック

Malbec
ラインフランス南西部とロワールでは、「Cot-コット」と呼び、カオールでは、「Auxeroisーオークセロワ」と呼ばれる。

カオールで古くから栽培されてきた主要品種。涼しい気候にはやられやすい。タンニンを多く含み、色の濃いワインを造る。 完熟ブドウには、強烈な風味があり、長期熟成のワインも造る。

Pinot Moir ピノ・ノワール

Pinot Moir
ピノ・ノワール種は、ブルゴーニュの歴史が育てた最高品種。
小粒の果実がぎっしり付いた、小さめの房がマツカサの形に似ていることから、ピノ(pinot=松)の名が生まれた。 繊細で、霜や病気の影響を受けやすく、早熟な性質で、非常に優れていると同時に、気難しい子どものような存在。 しかし、ブルゴーニュ地方のように温暖な時期が短い北部では、この品種の持つ成熟期の早さが一つのメリットとなっている。

色は濃い方ではない。長く続くその後味と繊細なアロマ(果実、さくらんぼ、キルシュ、皮革、 森の下草、ジビエ)を持つ。
その柔らかなタンニンと優しくシルキーで溶けるような舌触りのワインは、熟成によって洗練された気品を醸し出す。特筆すべきは、テロワールによって、驚くほど様々な味わいのワインを生み出すことである。

Chenin シュナン

Chenin
中世からロワール流域で栽培されて来たこの品種は、繊細な品種で、カビの影響を受けやすい。
日当たりのよい暖かい丘斜面で栽培され、貴腐の繁殖により極上の甘口ワインを生み出す。 コトー・デュ・レイヨン、ヴーヴレイ、サヴニエールの主要品種で、時にはシャルドネ種やソーヴィニヨン・ブラン種とブレンドされる。 辛口から甘口、そして発泡酒と幅広い白ワインの生産に使われている。

特徴として、辛口の白ワインは繊細かつフルーティーで、柑橘類、洋ナシ、花梨のアロマを放ち、甘口ワインでは蜂蜜や果物ジャムのアロマを放つ。 又、ラングドックでは、発泡酒クレマン・ド・リムーにも使用されている。

Cabernet Franc カヴェルネ・フラン

Cabernet Franc
カベルネ・ソーヴィニヨン種の原種とも言われ、この品種の栽培はフランスが殆どで、世界の80%を占めている。
重厚で早熟なタイプだが、熟成にも向いている。若いうちはより繊細でまろやかな味わいを醸し出し、その象徴的な味わいはロワールのブルグイユやシノンなどが有名。
ボルドーを始めとして、一般的にフランス南西部では、ぶどうのブレンドが重要で、欠くべからざる品種の一つ。

木イチゴやさくらんぼ、甘草を思わせるアロマと繊細さ、そしてしなやかなタンニンはこの品種の特徴。

Chardonnay シャルドネ

Chardonnay
シャルドネ種は、春霜や病気に掛かり易い品種だが、非常に適応性が高い品種で、北のシャンパーニュ地方から、ロワール河流域、南のラングドック地方まで広範に渡り栽培されている。

しかし、北部の土地でこそ、そのアロマ豊かな力とその酸味、バランス、熟成向きの素質を開花さる。
最高のシャルドネ種が、ブルゴーニュ地方、特に モンラッシュで生産されているのは全くの偶然ではない。

気品あるワインを生み出すシャルドネ種は幅広い複雑なアロマを持ち、ライムの花、桃、洋ナシ、蜂蜜、柑橘類を思わせるその洗練された芳香は、トップクラスのぶどう品種の証である。

Sauvignon Blanc ソーヴィニオン・ブラン

Sauvignon Blanc
セミヨン種とのブレンドにより評判を呼んだグラーヴの白ワインが、このソーヴィニヨン・ブラン種を世界に広めたもとである。
近年のワイン生産技術の進歩によって、そのアロマをより引き出す技術が定着したのである。 サンセールのような上質の石灰質土壌でよく育つが、幅広い適応能力を持つ品種である。

できるワインは強いアロマ(ブラックベリーの葉、グレープフルーツ、ツゲの 木、柑橘類、スイセン)と生き生きとした豊かな味わいとの調和にある。

Melon ムロン

Melon
以前はこの品種はブルゴーニュ地方からロワールの河口辺りまで広く栽培されていたが、ブルゴーニュではシャルドネ種に植え替えられ、今日ではロワール河口部での栽培だけが残り、ミュスカデに使用される唯一の品種となっている。

ロワール河口のナント地方は、暖かい春がぶどうを霜から守るので、この品種の栽培が拡大され、今や、この品種の世界の栽培の90%を占めるに至っている。
牡蠣や魚介類とぴったりと合うミュスカデは、緑がかった透き通った色で、フレッシュなアロマを持つ白ワインである。
特にミュスカデ・ シュール・リーのように、ワインをその澱と数ヶ月間熟成した時には、その溌剌さと丸みの上に、白い花と柑橘類を思わせるアロマを醸し出している。