CHAPPAGNE-メーカー
CH Chandon
ボルドーではシャトー、ブルゴーニュではクリマ(畑名)、アルザスでは品種を抜きには語れない。シャンパーニュでは、それはブランド、つまりメーカーである。
普通、ハウスないしメゾンと言う言い方をする。このメーカーはかなりの数にのぼるが、生産規模と質の面で名門と目されるメーカーを指して「グランド・マルク」ないし「グランド・メゾン」」と言う。
以下、日本に輸入されているこの「グランド・マルク」を中心にピックアップした。

なお、★印は、ワインの評価本として定評のあるフランスの「CLASSEMENT-クラスメント」のものを引用した。

*シャンパンの生産者はその業態に従って、公的に分類されていて、ラベルにも表記されている。(参照:「ラベルの読み方」)

 

Bollinger ボランジェ ★★★ 

label-Bollinger 1828年、ドイツ人・ジョセフ・ボランジェによって創業された。品質にこだわる醸造元の代表格。
古樽仕込みの伝統製法で、クリュッグと並び評される。

個性豊かで、力強く、精妙。収穫年に左右されない品格をもつ。
ノン・ヴィンテージのブリュットである「スペシャル・キューブ」は同種のシャンパンの中では郡を抜くと評されている。
Vieilles Vignesは、フィロキセラ以前の古木(樹齢70~80年のピノ・ロワール)から作られる稀少品。

英国のチャールズ皇太子とダイアナ妃との結婚式の祝宴に饗されたのは、このボランジュの「1973年」であったと言うエピソードもあるが、 シャンパンをよく知る人にとっては、シャンパンの横綱を張っているのは、クリュックとこのボランジュであることは否定しないであろう。

栽培地:(赤)110haの所有畑+葡萄購入(白)40haの所有畑+葡萄購入
生産量: 195万本

 

lin

 

Krug クリュッグ ★★★ 
label-Krug シャンパンの最高の造り手と言われている。古樽を使い、低温長期発酵を行い、徹底した伝統的、職人的ワイン造り。
その品質に掛ける徹底さは枚挙にいとまはないが、毎年売り出すワインの6年分以上(350万本)を常時ストックしていることでも破格で、入念さを明らかに示す数字である。

長期熟成。優雅、洗練、精妙そのもの。シャンパン愛好家にとっては、贅の極み、宝物。特にClos du Mesnilは、稀少品で、ル・メニル・シュール・オバーニュのベネディクト修道会の古い葡萄園(1698年まで歴史を遡れる由緒ある畑)のブドウだけで造ったもの。
シャルドネだけを小さな古樽で発酵させたブランド・ブランの白眉、幻のシャンパンである。

1999年レミーマルタン・グループからモエ・ヘネシー・ルイヴィトン・クループの傘下には入ったが、運営はクリュック一族が取り仕切っていて、その運営に変わるものはない。

栽培地:(赤)10haの所有畑+葡萄購入(白)10haの所有畑+葡萄購入
生産量: 50万本
Billecart-Salmon ビカール・サルモン ★★  
label-Billecart-Salmon 1818年創設以来家族的経営で、少量逸品主義を保持。伝統的製法で高品質を追求してきた。「アイの宝石」と言う愛称を付けられている。

しっとりとしていながら生き生きとした泡立ち、フルボディだが重たくなく、力強いのに荒削りのところがない。それに優雅さが加わる。
辛口の品質はトップ級の極上品。同社のブラン・ド・ブランは特に評価高い。

栽培地:(赤)6.3haの所有畑+葡萄購入(白)4.25haの所有畑+葡萄購入
生産量: 120万本
de Sousa ド・スーサ ★★ 
label-de Sousa ド・スーサは、レコルタン・マニピュランのエリート中のエリートと評されている。
コート・デ・ブラン地区の最高の位地にあるスーサ家の畑と古木を受け継いだエリックが、数年で全醸造工程を改良し、ストックを再編成した。

ヴィンテージものも素晴らしいが、「レゼルブ」の完成度が高い。
ごく普通の銘柄品の価格でありながら傑出した品質を持っている。
生産量が少ないから入手は易しくない。

栽培地:(赤)3.2haの所有畑、(白)3.2haの所有畑
生産量: 6万本
Deutz ドゥーツ ★★ 
label-Deutz 1838年創業のドイツ系のグランド・マルクの名門で、アイの丘の小高いところにあり、その歴史を色濃く物語っている。現在の当主は5代目。家族経営で着実に業績を上げてきた。

熟成の妙のよく出たソフトなシャンパンの代表格。
「ブリュット・クラッシック」から格上のウイリアム・ドゥーツまで、申し分の無い優雅な品格を持っている。

香りも口当たりも穏やか、新鮮さを残しながら喉ごしソフト。初めてシャンパンを飲む人に絶対お勧め。小柄でシックなレディーのような魅力を持っている。

栽培地:(赤)29.4haの所有畑+葡萄購入、白)12.6haの所有畑+葡萄購入
生産量: 120万本
Egly Ouriet エグリ・ウーリエ ★★  
label-Egly Ouriet エグリ・ウーリエは、秀逸なドメーヌ・シャンパンの造り手として、大きな尊敬を集めている。
その完璧主義は、稀にみる抑制生産。畑は、みな特級畑で、そのブドウの樹は半世紀以上経た樹齢を持つ。樽発酵の伝統製法。従って、生産量は少ない。

骨格のしっかりしたそのシャンパンは、長寿。余韻も長く、力強い。ヴィンテージものは、名だたるグランド・メゾンの特級品と比べ、優るとも劣らない。
非発泡赤ワインの<コート・シャンプノワ>も造っていて、その品質の高さはシャンパーニュでも抜きん出ていて、この地随一の優雅な赤ワインと評価されている。

栽培地:(赤)7ha ピノ・ノワール、(白)2ha シャルドネ
生産量: 68,000本
Jacques Selosse ジャックス・セロス ★★ 
label-Jacques Selosse 高品質でその名の高いレコルタン・マニピュランの代表格。
畑はコート・ド・ブラン地区のアウィーズ、クラマン、オジェの3つの村にある。ビオディナミ農法、畑の手入れ、完熟収穫、樽発酵等々精緻な工夫がなされていて、個性豊かなシャンパンを送り出している。

「ブリュット」は素直で深い味わいが楽しめる。
「シュプスタンス」はアヴィーズ村のブドウのみを用い、毎年古いワインに新しいワインを加えた特別なリザーブワイン。
また、3つの村のブドウを樽発酵させた「エクストラ・ブリュット」は、例がないほどアルコールの強いアペリティフ用シャンパン。

栽培地:(赤)0,17haの所有畑、(白)6.1haの所有畑
生産量: 4.7万本
Joseph Perrier ジョセフ・ペリエ ★★
label-Joseph Perrier 地味な社風のジョゼフ・ペリエは、味にうるさい人をうならせる切り札を揃えている1825年創業の名門。
ヴィクトリア女王はこのシャンパンしか飲まなかったと言われ、英国王室愛用の実績を持つ。

キュミエール村、オーヴィレール村、ダムリィ村の優れた畑のピノ・ノワールとピノ・ムニエを使い、実にまろやかなシャンパンを造っている。どのシャンペンも出荷前に酒蔵でじっくり寝かせられ、それが味に効果をもたらしていると言われている。
ノン・ヴィンテージものは、堅実なタイプで、色は淡黄色、新鮮で果実香に富み、喉ごし爽やかな飽きのこないシャンパン。
ヴィンテージものは、優雅で洗練されたスタイルに揺るぎはなく、その微妙な味わいと絹のようになめらかな口当たりは他に例がない。

栽培地:(赤)16haの所有畑、(白)2haの所有畑
生産量: 75万本
Pol Roge  ポール・ロジェ ★★
label-Pol Roge 1849年創設。ロジェ家は由緒ある家系で、エルベネの丘陵地帯とコート・デ・ブランに100haに及ぶ畑を所有している。
家族的経営の伝統を保持。一時期低迷状態があったが、完全に終止符をを打ち、本来のバランスのいいしっかりしたタイプのシャンパンを送り出している。

英国首相チャーチルが愛飲した。それに敬意を表し発売した<サー・ウインストン・チャーチル>は特醸品。地下のカーヴは2層で深く、エペルネ屈指のもの。

栽培地:(赤)100haの所有畑+葡萄購入 (白)56haの所有畑+葡萄購入
生産量: 150万本
Salon サロン ★★
label-Salon 1911年、ウジェーヌ・エメ・サロンが、自らの楽しみのためシャンパンを造ろうと、同一畑(ル・メニル村)で、同一収穫年(偉大な年のみ)のシャルドネの単品種にこだわり、シャンパンを造り始めたのが会社の起こり。

現在はローラン・ペリエ・グループの傘下にあるが、この創業のポリシーを頑なに守り続けているユニークな醸造元。
従って、ここ10年のうち3年程度しかワインをリリースしていない。

サロンのシャンパンはシャルドネだけを使ったブラン・ド・ブランの極めつきで、ヴィンテージものしかない。
色は薄く、非常にフレッシュ、気品のある芳香、味わいはまさに端麗。

栽培地:(白)1.5haの所有畑
 +ブドウ購入(同一村の丘の頂上近くの最高の畑の栽培者から)
生産量: 8万本
Veuve Cliquot Ponsard ヴーヴ・クリコ・ポンサルダン ★★
label-Veuve Cliquot Ponsard 1772年ランスの銀行家クリコ家が創設。二代目の妻が夫の死後、難局を乗りきり、売上を20倍にする成功をおさめ、今日の基礎を作る(Veuveは未亡人の意味)。

「いかにして品質を落とさず、生産量を増やすか」と言うグラン・メゾンなら避けて通れない問題を見事に解決しているのがクリコである。

毎年、大量(年間800万本以上)に送りだされるノン・ヴィンテージ・ブリュットがシャンパーニュの中でも間違いなく最も品質が高く、安定している。
黒葡萄主体で、果実香あふれ、優美。

栽培地: (赤)187haの所有畑+葡萄購入、(白)176haの所有畑+葡萄購入
生産量: 900万本
Alfred Gratien アルフレッド・グラティアン ★
label-Alfred Gratien 大手メーカーがひしめくエペルネの中にあって、小メーカーではあるが、1864年創業の名門。自社畑を持たないが、信頼のおける農家からブドウを買っている。
熟成も発酵も樽で行い、全工程を手作業で行っている頑固な伝統主義。

黄金色で持続力をもつ細かい泡と気品のある優雅さは、特醸物は言うに及ばず、品揃え全体に言えてレベルが高い。特に「ブリュット」は素直なしっかりした造りで、滑らかな口当たりは優雅である。

栽培地:葡萄購入
生産量: 17.5万本
Charles Heidsick シャルル・エードシック ★
label-Charles Heidsick 1851年ランスで、このシャルル・エードシック社を起したシャルル・カミーユ・エードシックは、「シャンパン・チャーリー」と言うミュージカルまで作られた異色の人物で、アメリカでシャンパンを売りまくり、波乱の人生を送って社業を盛り立てた。以来堅実な運営で今日の地位を築く。

現在はコニャックのレミー・マルタン社の傘下で、酒造りは伝統的だが、醸造管理は近代技術を駆使している。
シャンパンは黄金色で、泡粒は細かい。果実味が出て香り高く、充実した肉付きを持つ。

栽培地:(白)25ha+葡萄購入
生産量: 200万本
Duval-Leroy デュヴァル・ルロワ ★
label-Duval-Leroy デュヴァル・ルロワは、コート・ド・ブラン地区にある数少ない大手メーカーの1つで、南端のヴェルチュ村にある。
1859年創業以来今日まで、家族経営を守り続けている。
酒造りは伝統と近代技術を上手に結び付けている。プレス能力等はこの地方最大の設備を持っている。会社玄関に飾られた19世紀末からの数々のコンクールでの受賞メタルは、その栄光の伝統を証明している。

ワインは特に個性的なものは持たないが、総体的にソフトで、果実味あふれ、滑らかな口当たりで、品がいい。逸品の揃った品揃えだが、特に標準品の出来がいい。

栽培地:(白)150ha+葡萄購入
生産量: 500万本
Gatinois ガティノワ ★
label-Gatinois アイ村にあって、大手シャンパンハウスではなく、傑出したシャンパンを少量造るレコルタン・マニュピランの代表格がガティノワである。
ガティノワ家は1696年まで遡れるアイ村の旧家だが、何代にも渡って隣人と畑の交換や購入を重ねてアイ村の最高の畑を手に入れる努力を重ねてきた。
栽培も醸造も昔ながらのやり方に固執し、創意と努力で、常に、高品質のワインを送り出している。

ピノ・ノワールの持味を遺憾なく発揮させた、自社畑のブドウだけでのその造りには、別格の品位が備わっている。「ブリュット・トラディショナル」や「ブリュット・レゼルヴ」は、力強さと洗練さが見事に調和した傑作である。「コート・シャンプノワ」も造っていて、これも旧家ならではの逸品。

栽培地: (赤)7.2ha ピノ・ノワール、(白)1ha シャルドネ
生産量: 45,000本
Henriot アンリオ ★
label-Henriot 1808年創業以来家族的経営を続けているメゾン。ネゴシアンと言うよりレコルタンと言っていいほどで、自社畑で、必要量の9割を賄っている。畑の6割がコート・デ・ブラン地区、残りがモンターニュ・ドランス地区にあることからみても、造るシャンパンはシャルドネの比率が高く独特の味わいを持つ。

アンリオは、色の濃い方で泡立ちが長い。口当たり滑らかで果実味豊かである。「ブラン・ド・ブラン」は、完璧なほどのバランスを持つ個性的な逸品。

なお、ボルドーのシャトー・ムートンのロートシルト家が「Reserve Baron Philoppe du Rothschild」のラベルで出しているシャンパンはアンリオの造ったものである。

栽培地: 115ha+葡萄購入
生産量: 100万本
Lamson ランソン
label-Lamson 創業は1760年だが、ジャン・バチスト・ランソンが引継いで、1858年現在の社名にする。
ジャンと2人の息子が社業を拡大した。ヴィクトリア女王以来英国王室ご用達で、スペイン王家やスエーデン王室で愛用されてきた。
現在、アメリカ始め世界130ヶ国に40%を輸出し、フランス最大の飲料企業BSNの系列下にある。

ランソンは、酸味も発泡も穏やかで押さえ気味。出しゃばったところがない、言うならば典雅。ヴィンテージものはキリリとした力強さが加わる。

栽培地:210ha+葡萄購入
生産量: 600万本
Laurent-Perrier ローラン・ペリエ ★
label-Laurent-Perrier 1812年、アイ村でネゴシアン業を始めたのが会社の起源。その後長い間、家族経営でシャンパンを造っていた。
戦後、経営を担ったベルナール・ノナンクールが、数十年で、生産8万本の小さな会社を800万本の大会社に成長させた。
成功のきっかけは非発泡性のシャンパンの市場に進出したことだったと言われている。

ローラン・ペリエの特徴は親しみやすく飲みやすいこと。
スタンダードものは、リッチではないが、元気のいい泡立ちで、陽気さを持ち、いつ飲んでもいいオールラウンドのシャンパン。
ヴィンテージものは正統派のブリュット。クレマンは果実味がよく出てバランスがいい。

生産量:840万本
Moet Chandon モエ・シャンドン ★
label-Moet Chandon 1743年創設のシャンパーニュの最大メーカー。3代目ジャン・レミーの時代の顧客リストには、ナポレオン1世他貴族や社交界の著名人が連ねられている。

「ブリュット・アンペリアル」はナポレオンとの親交から名付けられた。最もポピュラーで、代表銘柄の<白ラベル>は、すきりとした爽やかなタイプ。同社の特醸品<ドン・ペリニョン>はあまりにも有名。

栽培地:768ha+葡萄購入
生産量: 2,970万本
Ruinart ルイナール ★
label-Ruinart モンターニュ・ド・ランス地区でもマルヌ川に面する南斜面にピノ・ノワール種のトップにランクされ、格付け100%のプージー村がある。この村に自社畑を持ち、その畑のブドウだけで醸造・熟成・瓶詰を一貫して行う、いわゆる、ドメーヌ・シャンパンの造り手がポール・バラである。

村の畑に関しては隅から隅まで熟知し著書まであるこの造り手のシャンパンは、大手メゾンにない味わいを持つ逸品。
「ブリュット・レゼルブ」や「スペシャル・クラブ」は大手の特級品と比べ、優るとも劣らない。

栽培地: (赤)9.45ha ピノ・ノワール、(白)1.55ha シャルドネ
生産量: 10万本
Taittinger テタンジュエ ★
label-Taittinger 1734年ジャック・ブルーノが創設。畑もそうだが、同社のカーヴはローマ時代のものと言う由緒を持つ。
第1次大戦後、ピエール・テタンジュエが買収。第2次大戦後に事業は大飛躍。パリの高級ホテル「クリヨン」「コンコルド」「ラフィット」、レストラン「グラン・ヴェフール」を傘下に収め、グラスのバカラ社や百貨店などの多角経営にも乗り出し成功を収める。

現在このテタンジュエ家の企業グループの相当部分の株は、フランスの農協金融部門が所有している。
醸造設備は近代的だが、酒造りは伝統的なもので、ワインは、優美と清純さの象徴、エレガントそのもの。特醸物はもとより、ノンヴィンテージの「ブリュット」も名門の気品を備えている。

ジェームス・ボンドお気に入りは、このシャンパンで、「カジノ・ロワイヤル」で注文したのは「デタンジュエ」だった。

栽培地: (赤)167haの所有畑+葡萄購入、(白)103haの所有畑+葡萄購入
生産量: 500万本
G.H.Mumm マム
label-G.H.Mumm 1827年ドイツ人のマムが興したメーカー。3代目のジョルジュ・フォン・マムがそれまで手作業だったコルク栓をボトルにねじ込む作業を始めて機械化した。
パリの芸術家に愛され、ユトリロの絵の中にも描がかれている。20世紀初頭からのアメリカでの販路拡大で大成功する。現在でもアメリカでの販売はモエに次ぎ第2位。

現在のオーナーはシーグラム社。
生産は緻密。軽い酸味のスッキリした、いわゆるソフト&マイルドの典型のシャンパン。
一時期、老舗らしからぬ品質と評判を落としたが、現在は回復されている。

栽培地:(赤)187ha+ブドウ購入 ピノ・ノワール70%、ピノ・ムニエ30%、
(白)31ha+ブドウ購入 シャルドネ
生産量: 800万本
Pommery ポメリー
label-Pommery 売上実績は、4位だが、1836年の創業で、家柄、規模、名声は横綱級。
シャンパンの世界では女性オーナーの活躍が目立つが、マダム・ポメリーは早くから辛口嗜好に気付き、<Burit>の先駆者。シャンパン市場発展に大きく貢献した。

自社のカーヴの全長は18kmで2,000万本の貯蔵が可能。
色調、芳香、味わい、泡立ち、総てにおいて優等生的品質で、きりっとしまったタイプ。ルイーズ・ポメリーは超逸品。

栽培地:(赤)415ha ピノ・ノワール、(白)260ha シャルドネ
生産量: 600万本
Perie Jouet ペリエ・ジュエ 
label-Perie Jouet 1811年コルク・メーカーのペリエ家が興す。ワーテルローの戦いの後、英国で大成功を収める。19世紀初頭には、アール・ヌーボのエミール・ガレのデザインした壜で売り出し、「花のシャンパン」と呼ばれ、パリとアメリカで大ヒットした。(現在のヴィンテージ・シャンパンや特醸品の壜はガレのデザインを復活させたもの)

会社はペリエ家の手を離れ、健在はシーグラムの傘下に入っている。
ワインは、一時期評判を落としたが、見事に復活。シャルドネの味が程よく出て、生き生きした軽やかさと新鮮さを持ち、コクと風味に落ち着いた味わいを持つ。

栽培地: 65haの所有畑+葡萄購入
生産量: 250万本
Paul Bara ポール・バラ ★
label-Paul Bara ドン・ペリニオンを手助けしたのがドン・ルイナール。彼はベネディクト派の高僧で、当時名を馳せた博学の文筆家でもあった。
その甥が起こしたのがこのルイナール社で、名門中の名門である。ランス市の地下を走っている8kmにも及ぶローマ時代の同社の洞窟は国が指定したモニュメントである。

過去ムートンのバロン・フィリップが惚れ込んで販売契約をしていた時期もあったが、モエ・クループ入りし、現在はルイ・ヴィトン・グループに入っている。
顧客を高級レストランと専門ワイン商に絞って地道な販売をしている。

シャルドネを主体としたワインは円やかでふくよかなスタイル。繊細で品格を持つ。特級品ドン・ルイナールは、品格へのこだわりをよく表している逸品。

生産量: 240万本