California Central Valley etc

Central Valley (セントラル・ヴァレー)

Central Valley

 

Central Valleyワイン地図

カリフォルニア州の中央部を占めるこの谷は、北はカスケード山脈、東はシエラネヴァダ山脈、南はテハチャピ山地、西はコースト山脈とサンフランシスコ湾に囲まれており、サクラメント川とサン・ホワンキン川が流れている。北部はサクラメント・ヴァレー(Sacramento Valley)、南部はサン・ホワンキン・ヴァレー(San Joaquin Valley)と呼ばれる。この広大な谷は、南北400km、東西75kmに渡る。他の場所と異なり、太古は海だったから非常に平らである。
灌漑設備が充実した肥沃な地域で、カリフォルニアの農業の中心地である。このヴァレーを貫通するインターステート5号線とハイウエィ99号線は主要な輸送幹線道路で、オレンジを始めとする果実、米、綿花などの生産集落とそのマーケットである遠隔地とを結ぶ役割を果たしている。
ワインの生産でも、カリフォルニアのワインの50%以上を占める。

北部主要栽培地は、Lodi(ローダイ)で、栽培面積31,000ha。

南部のサン・ホワンキン・ヴァレー(San Joaquin Valley)は80,000haと言う膨大な栽培面積である。
ガロを始めとする大企業がこの地を支配していると言えなくもないが、それは、この地にはワイナリーが、規模の大小は別にして約50ほどあるが、葡萄栽培者数は750にもなることでも、カリフォルニアのワイン産業の特徴(栽培と醸造の分業)をよく現している。
生産されるワインは「ファイティング・ヴァラエタル」と呼ばれる比較的低価格のワインが主流をなしている。

AVA: Lodi(ローダイ)


は、カベルネと共に、古木のジンファンデルが植えられていて、100年の歴史を持つ栽培業者も少なくない。個性的、且つ高品質のワインも造っているが、総体的には、コスト・パフォーマンスのいいワインを大量に送り出している。
このローダイの直ぐ北にセントラル・ヴァレー最大の都市・サクラメントがあるが、葡萄栽培と醸造の研究で有名な、カリフォルニア大学・ディヴィス校はその近郊に位置している。

 

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Sirra Foothills (シエラ・フットヒルズ)
Central Valley

 

別名・Sierra Nevada (シエラネ・ヴァダ)とも言う。サクラメントの東方山麓にある。標高が高く、冷涼で、雨や雪が多い厳しい気候である。

以下は、この地域の主要AVA。

El Dorado (エル・ドラード)


Shenandoah Valley (シェナンド・ヴァレー)


Fair Play(フェア・プレィ) 


Fiddeletown (フィドルタウン)

この地は、1849年のゴールドラッシュの発祥地。一攫千金の夢を抱いた多くの人々を惹きつけていた。
当時は100以上のワイナリーがあって、坑夫の喉の渇きを癒していたが、禁酒法時代に殆ど消滅してしまった。しかし、地価が低かったことが幸いして、葡萄の樹が引き抜かれないであったため、カリフォルニアの宝とも言うべきジンファンデルが生き抜いた。
栽培品種は、圧倒的にこのジンファンデルが多いが、シラーやサンジョヴェーゼ、ソーヴィニョン・ブランも植えられている。
海抜は最高1200mまで栽培されている。気候と浅い土壌の関係で、ワインはやや軽めである。葡萄栽培面積は2,500ha。ワイナリー数は約70。

ジンファンデルは禁酒法時代以前の古株もあるが、樹齢に関係なく、色の濃い独特の味わいを持っている。この歴史ある品種の、手頃な価格の独特なワインが造られているのが特徴である。
この地域の北にあるレイク・タホは、ラスヴェガスに次ぐ、西海岸の観光保養地。

Southern California (南カリフォルニア)
Southern California (南カリフォルニア)は、ロサンゼルスから南へサンディエゴまで続き、太陽の日照と砂浜、テーマパーク、映画産業で知られている。(カリフォルニア全体地図参照)
この地域にワイン産業が存在することを知る人は少ないが、中でも、テメキュラ(Temecula)は近年特に注目されている。

AVA: Temecula Valley テメキュラ・ヴァレー 


1700年代末期、フランシスコ修道士によって、「サンホアン・カピストラーノ」というミッションでワイン造りが始まった地である。テメキュラとは、ルイセノ族インディアンの言語で「太陽の光が霧をつき抜ける」という意味。
ロサンゼルスから南へ1時間。葡萄栽培面積は800ha(ワイナリー数:20)で、カリフォルニアでは最も小さいワイン産地の一つ。
テメキュラ・ヴァレーは海から21マイル内陸にあり、南にある2つの山間から太平洋の冷気が流れ込み、昼温かく夜に冷え込むと言う気候。
テメキュラに、近代的ワイナリーが出来たのは20世紀中頃からで、Kaiser-Aetna開発会社がこの地の土地を1964年に買い入れたことから始まる。農業コンサルタントのディック・ブレークの気候と土壌の調査の結果、試験的に葡萄栽培を行った。それがテメキュラの始まりである。
最初の商業用葡萄畑をテメキュラに作ったのは、Vincenzo Cilurzoで、それは1998年である。

 

Temecula